NCN_0346

何も無いものから見つけ出して…。

2017年3月4日、初めて久賀島へ降り立ちました。

私が久賀島を知った所以は、地域おこし協力隊の江原さんが島の食材をいっぱい使った鍋パーティーに参加したことからです。
今まで食べてきた鍋の中で一番美味しく、

「久賀島=美味しい鍋が食べられる食材が採れる島」

こんな方程式が頭の中に出来上がり、久賀の食材から美味しい鍋を作るべく足を運ぼうと決意しました。
なんと私、美味しいお鍋を作ろうと東京からわざわざ鍋を持っていきました。
しかし計画は途中で頓挫。

それ以降の鍋はインタビューの注目を引くアイテムと化しました。
久賀にはお鍋の食材はもちろん、他にもすてきな魅力が詰まった島だということをインタビューの一件目から気づいてしまったからです。

緑が生い茂っている島、久賀

NCN_0649

その方は黒須ご夫妻。お二人は島の診療所のお医者さんと奥様で移住して半年が経ったそうです。
旦那さんは過去数十年アフリカや東南アジアなどの途上国の医療に従事されていました。
奥様は看護師、助産師、保健師の資格を持ち、現在は島のデイサービススタッフとして島の介護事業に携わっています。
まだ島に来て半年のお二人ですがお仕事柄島全体の方々と関わっていました。

私の島の第一印象は「緑が生い茂っている」です。
見た目から、海面から山がひょこんと出てきているようだからです。
ご夫婦の島に対する第一印象は「あったかい」島の方が履いていたスリッパを脱いで自分たちに差し出されたそうで、島の方々のおもてなしや受け入れてくださる温かい心が移住の決め手だとおっしゃっていました。
    
NCN_0566
「島の経済を回したい。」
そう奥様がおっしゃっていました。

島には海産物も野菜の豊富な食材があります。
よく多くのおすそわけがもらえます。
インタビュー中に島のおばあちゃんがご夫婦に生牡蠣をお裾分けに来ました。
物と物とのやりとり、人と人の繋がりが濃いこの素敵な島にも足りないものがあるようです。
それは自分たちが作った物をお金に換えることであり、お金を使う場所が島には無いことです。

お金を使う場所が無いということは、雇用する場所が少ないということです。
この島は働く場所を求めて島の外へ人が出て行ってしまうとのことです。

お客さんになる人、お店で働く人。島の経済を回すためにお店を作って島の人を集めることが奥様の島に対する貢献だと考えているそうです。
よく昔から住んでいる方々に

「この島は何もないよ。」

と言われるそうです。ですがご夫婦曰く、この島には何でもある。

それは島から採れる海や山の食材やこの時期に島全体を彩るヤブツバキ。
歴史深い教会と海岸から拾い上げた貝殻、そして田ノ浦から福江島を臨む湾の景色。

島にある物を使って、おばあちゃん達がふらっと寄ってくるようなカフェを作りたいとお話してくれました。
実際に奥様が作った久賀島の食材で作ったパンを頂いたところとても美味しく、このパンを求めてお店は賑わうだろうなと思いました。
私はご夫婦から「島のために何かしたい!」という熱い想いが感じ取りました。

どちらも医療に携わる職についているため島の方の栄養バランスを考えたお惣菜やパンを出しているカフェにしたいと「健康」面でも久賀島を盛り上げようとしています。

NCN_0633

島にあるものに価値を見出す!

黒須ご夫婦と一緒に私も久賀島はたくさんの魅力がつまっていると思います。
それは外から来た者だからであり、よそ者の視点だからこそ島の良さに気付けるのです。

残念ながら久賀島は人口がどんどんと減っています。
少子高齢化や人口減少の問題はどの田舎も同じことです。
人口減少を無理に食い止めようとせず、減少のスピードを遅くしたり人が少なくなった島に外から人を呼び込んだりして少しでも賑わいと活性を作っていく考え方にシフトすることを学びました。

そして、島にあるものに価値を見出だして新たな価値を創造することも大切だと思いました。

NCN_0869

本来の鍋からかけ離れてしまいましたが久賀の3月はよく牡蠣が採れます。
民泊先のお家でも毎日のように牡蠣料理を御馳走してもらいました。
牡蠣の美味しい時期に久賀で牡蠣鍋を作りたいと思います。

「なにもない」と言うのは都会のような商品などの物の豊かさと比較しているからであって、何かを作り出そうと想像力をこみ上げられるこの島は心の豊かさでいっぱいいっぱいの気持ちになれます。

自分の創造や工夫次第で物質的な豊かさを超えられて、視点を変えるだけ生活は満たされていくんだなあと久賀島で感じました。

小山 璃子

小山 璃子

武蔵大学経済学部2年

食べ物美味しかったー!!!