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“人間力”この島で見直しません?養いません?

見出しに大げさな”人間力”なんてつけてしまいました。
言葉としては大仰ですが、今回訪れた久賀島でお会いした人たちは当たり前のように持っている力でした。

ひょんなきっかけから参加が決まった私の”まち冒険in久賀島”。
しかし、わずか2泊3日の島での生活から様々なことを教えてもらいました。

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“ひょんなきっかけ”って…?


私のまち冒険との出会いは今回の久賀島に訪れる約2か月前、期末テストを目前に控えならもそのテスト勉強に嫌気がさしていて、少しばかりの現実逃避に春休みの予定を考えようとFacebookをサラサラ〜っと見ていました。

そんな時に私の目に入ってきた「実践型まちづくりフィールドワーク」という文字。
最近巷で流行りの地域創生系のプログラムなのかなーなんて思いながらも詳細を見てみることにしました。元より地域創生というような分野には全く興味がなかった私ですが、大学生ということで時間もありますし、実際に自分の目で確かめないまま自分の興味が沸かない分野だと決めつけるのは食わず嫌いと同じだと思っていたので、まずは軽い気持ちで応募をしてみました。
またそんな真面目な理由以外にも応募を後押しした要因として場所が長崎県の五島列島ということがありました。

長崎県出身シンガーソングライターのさだまさしさんが好きな私にとっては興味を誘うものがありましたし、こんな機会がないと五島列島に足を運ばないだろうなと思ったからです。

そして運よく実際に参加をさせて頂けることになりました。

この2泊3日で私が学んだ一番大切なこと。


今回初めてまち冒険に参加した私は全てが手探りの状態で不安でしたが、久賀島に住む方々と短いながらも一緒に生活をしたり、お話]_を聞いたりしたことで、私にとっての大切な気づきがありました。それは”思いやり”です。人間が生きていく上で当たり前っちゃあ当たり前なのですが、都会で生活を送っている私にとってはその相手を思いやる優しさが少し久々な感じがしました。そんなあたたかい思いやりを感じた瞬間は島の中で沢山ありましたが、その中でも印象に残った2人の方との出来事を紹介させていただきます。

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まず一人目の方は、私たちの班が3日間お世話になった南さん家の奥さん、南弘子さんです。
弘子さんは久賀島出身ではなく結婚をして本島の長崎から嫁いで来られたそうです。

また南さん家は農家をされているのですが、奥さんの弘子さんは元々農業の経験があった訳ではなく、島に来られてから農業を始めたとのことです。
そんな弘子さんが作ってくださるご飯は本当に美味しくてお腹も心も満たされるものでした。
私が弘子さんから思いやりを感じたシーンは料理の味付けに関してお話をされている時でした。

南さん家のお料理は昔に比べて味付けが薄味になってきているらしいです。
それは旦那さんである南長俊さんの健康と、味に飽きずにご飯を食べ続けられるようにするためだとおっしゃっていました。
このお話を聞いた時に僕は弘子さんの旦那さんに対する優しさや気配り、そんな夫婦間のあたたかさを感じました。
また私たちが島を離れる際も弘子さんは、「いつでも待ってるけんね」と声をかけてくださって、わずか2,3日ほどしか一緒に過ごしていない私たちをまるで家族のように接してくれたことに思わず涙が溢れてきました。
私自身、親戚が全員同じ市内に住んでいることもあり”田舎”というものが存在しませんでした。

しかし今回のまち冒険を通して、私にとっての”田舎”が生まれた気がします。

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続いてご紹介するキーマンは久賀島で牛の繁殖農家さんをされている松本芳一さんです。
この方は以前、久賀島でタクシーの運転手さんをやられていたのですが、家族を養うために経験も何もないゼロの状態から牛の繁殖農家を始められたそうです。

今では親牛や仔牛合わせて42頭を一人で飼育されています。
牛は病気にかかりやすく一頭が感染するとすぐに蔓延してしまうため大変難しいらしく、松本さんは牛についての勉強や観察を日々欠かさないとの熱心な仕事ぶりを聞かせていただきました。
また、これだけでも大変な業務をされているのにもかかわらず、松本さんは島にある小中学校のPTA会長さんも務めていらっしゃいます。
ご自身にも中学校一年生の息子さんがいらっしゃって、父親として、PTAの会長として、そして繁殖農家として、と様々なお顔を持つキーマンでした。

そんな松本さんから私が感じた思いやりは最終日、離村式でのことでした。松本さんはお忙しい中、わざわざ港まで足を運んでくださり、これからもっともっとたくさんのものを見ないとダメだ、視野を広く持つべきだと写真のような笑顔を見せながらも真剣な目でメッセージを伝えてくださいました。

松本さんとは離村式前日の午後に1時間程度お話をさせていただいただけなのにもかかわらず、私たちのためを思ってメッセージを真剣に伝えてくれた気がして、その一言が私にとってはとても強く印象に残っています。
松本さんは色々なお仕事をなさっているので、様々な人の立場に立って物事を考えられる人なのだろうなと思い、私自身も将来、こんな素敵な大人になりたいなと感じました。

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これから私がしていきたいこと。


ここまで長々〜と久賀島でのエピソードを述べてきましたが、正直に言って、私が伝えた買った本当の魅力は全体の10%も読んでくださっている方には伝わっていないのではないかなと思います。
それはこの2泊3日の経験を通した結果感じることができた魅力であって、そこに至るまでの過程を読んで下さっている皆さんと共有することができないからです。
確かに私の稚拙な文章のせいで上手くお伝えできていない部分が多いのですが、どんなに著名な文豪でも自身が感じた感覚を寸分違わず伝えることはできないと思っています。

ですので、是非、皆さんも一度島に訪れてください。
島を歩いてください。肌で感じてください。

私は今回の久賀島訪問で、人と人との繋がりや相手を思いやる心など人間の幹となるような部分でたくさんの学びがありました。
AI(人工知能)だとかパソコンのプログラミング技術などの人間の外的な部分における重要性が騒がれている昨今、我々が次のステップに進むためにも、一度人間の本来の機能を見直してみる必要があるのではないでしょうか。

私は今後この島での学びを実生活の中で活かし、周りの人々にこの知恵を分かち合っていきたいと思います。
そしてまた誰かを連れて心温まる久賀島に帰ってきたいと思います。

鈴木 悠生

鈴木 悠生

立教大学/法学部/1年

旅行とオーケストラが好き、今回の旅を終えて一眼レフが欲しくなりました。