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日之影町に光を「てらす」!まちおこし隊経験者がジャムに込めた想いとは

まち冒険読者のみなさまこんにちは、井手悠哉です。

今回は私が「地域おこし協力隊」で赴任した宮崎県日之影町で活躍している人をご紹介します。

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宮崎県日之影町は町域全体が九州山地に含まれているため平地が少なく、町の約92%が森林です。面積約277平方kmの中に約4,000人の町民が暮らしているとってものどかな町です。

どのくらいのどかなのか人口密度で比較すると、東京都中央区が1キロの中に約14,000人いるのに対し、日之影町は1キロの中に約14人しか居住していないという計算になります。つまり東京都より1,000倍のどかな町、それが日之影町なのです。

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日之影町の中心部の風景。奥にある青雲橋のあたりからジェットコースターのような坂を一気に下ってくるのですが、気圧の変化で耳抜きをしなければいけないこともしばしば。


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場所によってはこんな切り立つような山や…

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このような深い渓谷を見ることができます。

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こちらは日之影町オフィシャル法被。日之影町の位置をバッチリアピールしています。

日之影町は、雄大な自然を活かし、森の持つ癒し効果を科学的に解明し心身の健康づくりに活かす「森林セラピー」を積極的に推進しています。

清流の眺めや古い史跡を散策できるコース、2005年の台風の影響により廃線となってしまった高千穂鉄道の線路跡を利用したコースなど、多彩なコースが用意されています。

また、同鉄道の車両を宿泊施設にした「TR列車の宿」を建設するなど、魅力的な施策を多く行っている町でもあるのです。

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さて、そんな日之影町にIターンで移住して7年、この町に骨を埋める覚悟で活動しているのが、岡田原史さん(29歳)です。

千葉県出身の彼は、地球緑化センターが主催する「緑のふるさと協力隊」で日之影町に移住し1年間ボランティアスタッフとして活動し、その後集落支援員として町の活性化に向けて取り組んでいます。

そんな岡田さんが4月から新たなことにチャレンジするとの連絡を受けたので、色々とお話を伺ってみました!

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まずは本題に行く前に、岡田さんがこれまで日之影町で取り組んできたことを教えてください。

「僕は『緑のふるさと協力隊』という制度を利用し、日之影町に来たのですが、まず山の深さにビックリしました。

「宮崎=南国」というイメージだったのにスゴイ寒くてちょっと裏切られた気分でした(笑)。

それでも自然の雄大さや伝統文化、人の繋がり、そして生活の知恵などを目の当たりにすると、次第にすごくカッコいい場所だなとわかりはじめ、ここで生まれ育ち暮らしている地元の人に憧れましたね。

1年間、ボランティアスタッフとして人手不足の時に加勢したり、この地方の伝統文化である農民歌舞伎や夜神楽などを体験しながら過ごしました。

2年目からは、集落支援員としてより本格的に地域の中に入り、地域おこしにつながるような活動をしました。住民の方の声を聞きながら、田植え体験や山菜祭りを企画したり、交流拠点施設や五右衛門風呂を作るなど…、色々なことを行ってきました」

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緑のふるさと協力隊時代の岡田さん。 山林の手入れを手伝っています。

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伝統文化である農民歌舞伎にも出演!

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集落支援員時代には様々な地域イベントを企画し実行しました!

「活動をしている中で、ゆずが豊作すぎた年があって値崩れ防止のために農協が買い取りを打ち切ったことがありました。

生産者の方々はすごく困ってしまったのですが、最終的に余ったゆずは山に捨なければならなくなりました。

そうした状況を見て、少しでも生産者の役に立てればと思い、どうすればここで仕事が作っていけるのかを考えて始めたのがゆずの加工品の生産でした。それがかなり好評だったので今後も作っていこうと思いました」

ではもう、完全に加工品生産にシフトしようと?

「そうです、それが今回のメインの話になるのですが集落支援員を今年の3月いっぱいで卒業し、4月から独立して加工食品生産で生計を立てていきます!」

おおー!すごいですね!


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「ゆずだけに限らず、きんかん、栗、梅など、日之影町ならではの素材を使って1年中加工食品を生産できるメドもたったので。

生産者の方にもメリットがいくように、原材料は全て買い取ります。僕が少しでも多く売上を上げることで、日之影町の経済の循環に一役買っていければと思っています」

新たなチャレンジをする岡田さんの屋号は『旬果工房てらす』。
日之影の旬なものに光を照らすという意味があります。

現在生産中の商品の一部を、ご紹介いただきました。それがこちら、「ゆずカード」と「和栗ジャム」!

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手作り風のかわいらしい包装が目を引きます。ラベルの文字は岡田さんの手描きなのだとか。

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ゆずカードは、柚子を皮までまるごと使ってバターと卵とあわせペースト状にしたもので、ひと口食べるとゆずの香りとバターのコク、じんわりとした甘さが口の中に広がります。

皮も刻んで入っているのですが苦みが一切なく、食感をたのしむことができます。


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和栗ジャムはブランデーも入って高級感のある旨味を感じることができる大人のジャム。

深いコクを感じることができるのですが、クドさがなく不思議と食べた後に口の中には嫌な甘さが残ることはありません。


どちらも日之影町の自然の恵みをいっぱいに受けた素材のおいしさが前面に出ている商品で、今後も岡田さんの『旬果工房てらす』で生み出される日之影町の商品に期待が高まります。

日之影町の名産品として全国に名前を轟かせる日が来るかもしれません! 

井手悠哉

井手悠哉

株式会社ANANTA 代表取締役

1987年神奈川県横浜市生出身。立教大学映像身体学科卒業。 高校時代に一部から「ガイコツ」と呼ばれていたが、大学在学中にコンテンポラリーダンスを専攻し90分間ジャンプし続けるといった破天荒な授業を受けたことで、心身ともにある程度鍛え上げられる。大学卒業後は宮崎県日之影町に「地域おこし協力隊」として赴任、その後フリーライター、デザイナーを経て、会社を設立。現在、株式会社ANANTA代表取締役に就任。
井手悠哉

井手悠哉

株式会社ANANTA 代表取締役

1987年神奈川県横浜市生出身。立教大学映像身体学科卒業。 高校時代に一部から「ガイコツ」と呼ばれていたが、大学在学中にコンテンポラリーダンスを専攻し90分間ジャンプし続けるといった破天荒な授業を受けたことで、心身ともにある程度鍛え上げられる。大学卒業後は宮崎県日之影町に「地域おこし協力隊」として赴任、その後フリーライター、デザイナーを経て、会社を設立。現在、株式会社ANANTA代表取締役に就任。