「子どもが愛してくれるから、私はなんでもできる」育児の“あるある”をイラストで描くママ

育児中のみなさん、幸せですか? それとも、もしかして少し疲れていますか? 我が子は可愛いけれど、子育てって24時間365日続くもの。ぐったりすることもありますよね。

そんな疲れを癒してくれるインスタグラムのアカウントがあるらしいんです!
その名も『コダカラカルタ』。

こちらは、5人の男子を育てるママが、自らの育児生活を元に描いているものなんだとか。

5人! 男子! それだけで半端なさそうですが……さっそく作者のyaecoさんにお話を聞くため、福岡にあるご自宅に伺いました!

子どもたち全員に「ちゃんと見てるよ」と伝えたい

今回は作業場でもあるご自宅にお邪魔して、お話を聞いてきました!

── yaecoさんは、いつ、どんなきっかけでインスタグラムに『コダカラカルタ』をアップし始めたのですか? そもそも『コダカラカルタ』って何なのでしょう?

yaeco:ちょうど5人目の息子の育児休業期間が終わる直前から、『コダカラカルタ』を描き始めたんです。

それまで4人の子どもを育ててきた経験上、1歳から2歳までの赤ちゃん時代のかわいさには特別なものがあると思っていました。

だから日々の忙しさに紛れないよう、我が子のかわいい姿や言動を大切に記録しておきたいと思って、一コマ漫画を描き始めたんです。カルタにしたのは……なんとなく、です(笑)。

── なるほど! お子さんはそれぞれ何歳ですか?

yaeco:上から14歳、11歳、6歳、4歳、2歳の男子です。5人子どもが居ると、1人ずつにかける時間が少なくなってしまうことも事実。だから「ちゃんとみんなを見ているんだよ」という想いも込めています。

5人の子どもたち。一人ひとりに目を向けて、イラストにしていきます

── それで家族全員を主人公にした『コダカラカルタ』が生まれたんですね。

育児中のママたちが共感! その反応からやりがいも

── 現在フォロワーは10,000人越えと、たくさんの読者がいますよね。どのようにして『コダカラカルタ』が広がったのでしょう?

yaeco:始めはどうやったら多くの人に見てもらえるのかも分からず、自分と周囲の人のために描いていました。

でもハッシュタグの『育児日記』とか『子育て』というワードを検索してくる方がいて、徐々にフォロワーさんが増えていったんです。

見知らぬ方からもコメントをもらうようになって、『他の人も楽しんでくれているんだ』と感じ、やりがいもアップしていきました。

── それまでにイラストの経験はあったのですか?

yaeco:ほとんどないんです。美術の専門学校に行っていたのですが、建築専攻だったのでイラストは習いませんでした。

でも写真を見ればイラストの心得がなくても描けますよ! 私のイラスト教室でも、初めて絵を描くという方が、ちゃんと素敵な作品を仕上げています。

苦労とか大変とか、あまり考えないから

イラストは写真を見ながら。カラーマーカーで仕上げていきます。スラスラとスピーディに描かれていました

── イラスト教室の先生もされているんですね。子育てだけでも忙しいと思うのですが、『コダカラカルタ』を描く時間はどうやって作っているのでしょう。

yaeco:朝方に描くことが多いです。夜は家族全員の食事を出したところで力尽きてしまうので、朝3時に起きて洗濯などをしながら描きます

今年からイラスト教室を始めるために会社を辞めましたが、それまではずっと生命保険会社の事務職と子育てと両立しながら、『コダカラカルタ』も描いていたので、時間のやりくりが大変でした。

愛用のカラーペン。淡く優しい色づかいはここから生まれているんです

── 食事の用意に、お仕事もしていたわけですし……その上絵も描くなんて、すごく大変じゃないですか?

yaeco:それが、あまり苦労とか大変とか、考えたことがないんですよね。根が楽天家なもので!

家族に安らいでほしいから、いつでも台所に立っていたい

── 食事ひとつとっても、パパ含め7人家族の分をつくるとなると苦労しそうです。

yaeco:一番上のお兄ちゃんと末っ子の年齢差が12歳。食べるものや時間帯も違うんですよね。だから夕方5時頃から夜の10時頃まで、ずっと台所に立っています

── 5時間台所に立ち続けているとは、まるでレストランみたいですね。作り置きして「お兄ちゃんやパパは、食べておいてね」ということにはしないのでしょうか。

yaeco:基本的に、家族が食事をするときは、私が台所に立つようにしています。

夫も子どもたちも、家の外に出れば大変なこともあると思うんです。だからせめて、家のなかではほっとできるように、おいしいご飯を用意して笑顔で迎えたいと思っています。

──そんな優しいお母さんが待っていたら、パパも子どもたちも寄り道せずに、急いで帰ってきそう。

yaeco:そうだと嬉しいですね(笑)。でも、そう言われてみればお店みたいですよね! 以前バーで働いていたことがあるのですが、今は家族が常連さんという感じかも(笑)

yaecoさんも子どもたちからパワーをもらっているのかも

人に安らぎを提供するのは、性分なのかもしれない

お酒は今でも大好きで、お料理をしながら飲んでいるそう

── 元バーテンダーなんですか!? なんだか意外です。

yaeco:あの頃はお客さんに、美しいカクテルと会話でひと時和んでもらえるように心がけていました。

『コダカラカルタ』も、『フォロワーさんが育児の疲れを忘れて、ちょっとでも和んでくれたらいいな』と思って描いているので、似ているところがあるかも。

夜は私も少しお酒を飲んでリラックスしながら、みなさんのコメントを読んだり、お返事したりしています。

── それはいいですね! 小さい子どもがいるとどうしてもお出かけが難しいですし、SNSでの交流がストレス発散になりそう。

『コダカラカルタ』は、yaecoさんが世のママを迎え入れてくれるお店みたいなものなんですね。

yaeco:家のなかでもSNSでも、やっぱりお店をひらいているみたい(笑)
 

食もお酒も充実している福岡の人々は、よく食べ、飲み、喋る社交的な人が多いのだとか。yaecoさんの性格は、福岡の土地柄とも関係がありそうです。

フォロワーさんとのやりとりが、自身の活力にもなっているとのこと。末っ子のヒロくんが怪我をしてしまったときには、励ましの言葉に思わず涙してしまったんだとか

「子連れ歓迎」「ケータリング付き」のイラスト教室で、ママたちにも安らぎを

── 今年の7月から始めたイラスト教室も、「育児で忙しいママたちに、息抜きをして欲しい」という気持ちの延長で開催されたのでしょうか。

家の中にも、子どもたちのイラストがたくさん飾られています

yaeco:そうなんです。ママがリアルでも交流できる“場”があったらいいなって、常々思っていて。

私自身、23歳から妊娠と出産を繰り返したり、仕事をしたりしていたので、孤独を感じることもありました。

もし同じような気持ちのママがいたら、ぜひイラスト教室でリフレッシュして欲しいですね。

難しいことは何もなく、イラストに興味があるママさんなら、どなたでも歓迎です♪

── 普段身近に接する我が子の姿も、絵に描くことで別の見方ができそうです。

yaeco:お子さんの姿を作品にすると、心が癒されたり改めて幸せを感じられたりしますよ! 集中してイラストを描いたあとは、特注のお弁当や、ケーキをいただきながらおしゃべりすることにしています。

イラストを描いた後はご飯やケーキをいただきながらおしゃべり。子連れ参加もOKなのが嬉しい!

── うわぁ、お弁当もお菓子もおいしそうですね!

yaeco:「ハラペコラボ」という人気お料理ユニットの方に、お弁当やおやつを用意してもらっています。

お母さんって普段はなかなかゆっくり食事もできないので、イラスト教室ではおいしいものを食べてもらいたいなと思って。

子どもたちが私を好きでいてくれる。だから私はなんでもできる

── yaecoさんの活動の随所に、優しさと深い愛情を感じます。それにとってもパワフルですよね。

yaeco:私自身は、独りだと何も動けないんですよ。子どもたちが私を好きでいてくれるから、いろんなことができるんです

本当に子どもって、親を愛してくれるんですよね。それは我が子だけでなく、どの子も同じだと思います。実は私、将来やりたいことがあって……

── 何でしょう?

yaeco:いつか『コダカラカルタ』を絵本にしたくて。その売り上げは、虐待を受けている子どもたちに寄付するつもりです。

以前すごく身近なところで、お子さんが虐待死してしまったことがあったんです。そのことがとてもショックで……。

きっとお母さんも悩みを抱え込んで辛かったと思いますし、お子さんはなおさら。少しでも、私にできることをしたいんです。
 

若い頃から5人のお子さんを育ててきたyaecoさん。きっと大変なこともあったはずですが、お子さんからの愛情が原動力になっているんですね。

そしてそのパワーをご自身のためだけではなく、他のママや子どもたちにも、『コダカラカルタ』を通じてシェアしているのだと感じました。絵本の夢も、ぜひかなえて欲しいですね。

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取材・編集/蜂谷智子+プレスラボ
写真/松尾亜伊里