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楽しんでいる人の周りには楽しい人が集まる

私が担当したのは、ゲストハウスの「ハチハウス」を経営している寺尾菜々さんの取材でした。

取材では、ゲストハウス事業を立ち上げるまでのプロセス、ハチハウスの名前の由来、ゲストハウスでの活動、宮津市の観光事業の在り方、そして、取材後には雑談をしながらシェアハウス計画の話まで、寺尾さんの色々な経験談を聞かせてもらいました。

取材を通して私が一番印象に残ったのは、ゲストハウスの活動趣旨を

「地元民が非日常を体験できるような場所を提供すること」

としていたことでした。

個人的にはゲストハウスの事業戦略を考えるにあたって、外の地域から来る観光客をいかにしてゲストハウスへと誘致するかを考えることが一般的であると考えていました。

具体的に言うと、SNSなどの公告を通して、いかにしてゲストハウスの情報を発地にいる客に提供するのか、宿泊客をリピーターにするためにはどのようなおもてなしをすれば良いか、外国人観光客も宿泊できるために外国語にも対応しなくてはいけないなどの戦略が大事であると考えていました。

しかしながら、寺尾さんの考え方は違いました。寺尾さんは観光客をゲストハウスへと誘致する以前に、まずは宮津市へと観光客を誘致することが大事であるという話をしていました。

その上で、宮津を訪れた観光客をそれぞれの施設が奪い合うのではなく、行政、民間企業、寺社、地域住民が一体となって宮津の魅力づくりを行い、街全体で観光客に対しておもてなしをすることが必要であると言っていました。

つまり、観光客誘致の前提として、まずはオンリーワンでナンバーワンな宮津市の魅力作りのための地域活性化が大事であるということです。ゲストハウスの経営の大前提として、もっと大事なものがあるというこの考え方は、私にとって新しい発見となりました。

新しい視点から事業を行うというのはこういうことであるのかと実感することができました。

では、寺尾さんは地域活性化のためにどういった活動をしているのでしょうか。

寺尾さんは、過去にも地域住民を巻き込んだ楽しいイベントを企画しています。例えば、万願寺のトウガラシ祭りというイベントがありました。このイベントでは流しトウガラシというユニークな出し物があり、そうめんの代わりに唐辛子を流すというものでした。また寺尾さんは落語に興味を持っているため、落語家の方々を呼んで、落語のイベントも開いたそうです。

落語家の方々には創作落語の試しの場としてイベントの機会を提供し、地元の人も楽しめる落語を提供してもらうというウィンウィンなイベントでもありました。

しかしイベントは企画するだけではいけません。当然のことながら、地元民を巻き込んだものであり、地域を盛り上げるために、地元民が楽しめるものでなければいけません。

私は寺尾さんの取材を通してもう一つ印象に残っている言葉があります。

それは
「楽しんでいる人の周りには楽しい人が集まる」
という言葉です。

寺尾さんが楽しい人だから、これらのようなイベントが成功しているのだと思いました。実際に、私は寺尾さんの話が楽しかったため、今回の取材があっという間に過ぎてしまったように感じました。

寺尾さんが楽しんでいる理由は、単純かもしれませんが、寺尾さんがやりたいことをやっているからだと思います。

寺尾さんは、学生の多くが経験値だけを積んで自分のやりたいことの軸がぶれてしまっていると言っていました。私もそのうちの一人だと思います。

私は一週間宮津市に住んで、今回の取材も含めて、講演会、宮津遺産会議、情報化委員会、勉強会の打ち合わせなどに参加させてもらった経験を通じて、宮津市の地域活性化による魅力づくりの勉強をして、自分のやりたいこととして観光事業に強い関心を持つことができました。
これからも、自分のやり通すという意志をより固めるためにも根拠づけをしていきたいと思います。

寺尾さんへの取材を通して、観光事業において、またはすべての事業において、新しい視点を持ちアクティブに行動を起こせる大切さと、自分のやりたいことを持つ重要性について学ばせてもらいました。

まち冒険プロジェクトを通して、本当に貴重な経験をさせていただきました。学生生活はあと一年しかありませんが、また参加させていただきたいと強く思いました。

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山中 健司

山中 健司

学生ライター

立命館大学法学部