【猫が渋滞】猫が順番待ちするキャットハウスは猫と飼い主、そして群馬を幸せにする

みなさん、猫は好きですか?
私はめちゃくちゃ大好きです! 現在、一人暮らしをしている部屋でも一匹の雌猫を溺愛しています。最近の猫ブームにより、改めて世間に猫の魅力が広まっているのでうれしい限り。

筆者の飼い猫、小雪さん。あ~かわいい! かわいすぎる!

順番待ちができるほど、猫ちゃんたちから大人気のキャットハウスがある

猫飼いさんが買いたくなる猫アイテムといえば、キャットハウス。ペットショップに行くといろんな種類のものが売られていますが、せっかく買ったのに猫が気に入らず、使ってくれないということも……。時には、梱包用の外箱のほうが人気だったりもして、切ない気持ちになりますよね。

ところが、猫たちが順番待ちをしてしまうほどのキャットハウスがあるらしい! しかも、部屋に飾りたくなるほどオシャレなデザインなんだとか。

一体どんなハウスなんでしょうか? さっそく実物を見てみましょう!
(猫さんの写真が続きます。キュン死に注意!)
 

©石原則和

めちゃくちゃ集まってきてる!
(これ、素材は…木?)
 

©石原則和

中でウトウト…
起きてー!外で待ってる子がいるんだよ!

(これは、どんぐりかな?)
 

©石原則和

待ちきれなかったのか、同時にイン。
(ス●イムかな?)
 

©石原則和

あ、満室ですか?また来ますね。
(色が何色もある!)
 

©石原則和

この柄は水玉…? いや、ねこ玉だ!
 

なんということでしょう…!

こちらは、そのキャットハウスを猫カフェで試してもらった際の様子です。
すごい! 猫さんたちが目をキラキラさせてキャットハウスに夢中になってるー! 性格の良さがにじみ出ていてどの猫さんもかわいいー!

ちなみに、猫さんたちに一番人気は最初にお見せした木製のタイプ。まだ未発売ですが、材料費と手間暇がかかっているため、売るとなるとお値段約30万円とまるでスイートルーム級!! さすがお目が高い……

猫の快適さや安全性にとことんこだわったキャットハウス

これらのキャットハウスを作ったのは、群馬県桐生市にある株式会社アイ・エス・プライムの石原則和さん。IT会社を運営する傍ら、bit capsuleという会社を起ち上げ、「MITOREL(ミトレル)」というキャットハウスを開発し、事業展開しているんだとか。

石原さんが手にしているのは、自社開発の猫ハウス「MITOREL(ミトレル)」シリーズ。飼い主さんたちに一番人気のシリーズです

左が「マシュマロ」という商品。右の「ピーナッツ」は、「マシュマロ」が2つくっついたような形をしている。これ、絶対猫が好きなやつだ!

このようなまるい形は針金を入れないと形状記憶しないように思いますが、触ってみると針金は入っていません

石原今、MITORELには3タイプの猫ハウスがありまして、これは最初に開発したもの。この縫い目をほどくと、りんごの皮を剥いたときのような形になっています。それをスパイラル状に縫い合わせて立体縫製にしているので、針金は使っていません。中にも入れますし、たたんで敷物のようにして使うこともできます。

©石原則和

色違いのタイプがたたまれた状態

使い勝手だけでなく、かわいらしい色や柄でインテリア性も兼ねたものに仕上がっているため、飼い主さんも大満足です。

お値段は17,064円(税込)~と、ペットショップなどで売っているキャットハウスと比べるとお高めな印象ですが、完全ハンドメイドならば納得の値段かも。

粗悪品で飼い猫がケガ……安全な商品を作ろうと決意

── 石原さんも猫を飼われているんですよね?

石原そうです。たまたま自宅の庭で猫を保護したので飼ってみたら、元は犬派だったのがすっかり猫派になってしまって……

── 猫あるあるですね! 犬派どころか猫嫌いの方まで、一度一緒に過ごしたが最後、たちまち猫の不思議な魅力に陥落してしまう…。

「うちの猫は人見知りなんです」と、愛猫の話に頬が緩む石原さん。愛猫の「ミト」ちゃんは本当に人見知りで、他の人がいるときには姿を見せないんだとか。

石原猫のためにいろいろグッズを購入しました。一番欲しかったのは新潟県関川村で作られている有名なキャットハウス「猫ちぐら」ですが、購入しようとしたら6年待ちと言われてしまい……。6年なんて待てないから自分で作ってしまおうと思ったのがきっかけです。

── さすがに6年は待てないですね。でも、「なら自分で作っちゃおう」という発想の転換もスゴイ。

石原それはもう一つ、大きな事件がありまして…。ある日、キャットタワーを購入したら粗悪品で金具が飛び出ており、愛猫のミトが頭をケガしてしまったんです。それを機に、猫にとって安全なキャットハウスを作ろうと決めました

©石原則和

石原さんの愛猫、ミトちゃん。ピュアな白猫ちゃん♪

── 猫ちゃんがケガ!? それはもう、想像しただけで胸が痛みます……。

石原それで、2015年にキャットハウスブランドMITORELを立ち上げました。ブランド名は、美しくて見とれてしまう「見とれる」という言葉と、うちの猫の名前である「ミト」をかけているんですよ。

下火の地元産業を盛り上げたい。全商品が群馬県産

── 愛猫ミトちゃんへの強い愛が「MITOREL」制作のきっかけになったんですね。

石原ええ。ちなみに「MITOREL」の材料には群馬県産のものをたくさん使っているんですよ。

── え! そうなんですか。

石原桐生市は昔から繊維産業が盛んだったんですよ。しかし、今は下火になってしまっています。もう一度この産業が盛り上がってうまく製品が生まれればと思い、地元でつくられた生地を使っています。

©石原則和

デザインはなんと、あの有名ブランド「コム・デ・ギャルソン」出身のパタンナーさんによるもの。そりゃ猫さんもドヤ顔したくなりますよね

新作は、張り子を使った「紙」のキャットハウス

続いて石原さんが見せてくれたのは、コロンとした栗のようなフォルムと渋めの色がかわいらしいキャットハウス。
これは、ダルマや招き猫の材料となる「張り子」のキャットハウスで、紙でできています

張り子のキャットハウス。和室と洋室、どちらでもマッチするデザイン。残念ながら、これはまだ発売前の商品

石原張り子も群馬の名産品なんですよ。職人さんが手貼りで作っています。正面と裏側は和紙で仕上げてもらい、使っている糊も動物が少しくらい噛んだり舐めたりしても大丈夫なよう、ご飯粒をつぶした昔ながらの糊を使っています。

ご、ご飯でつくった糊……!? 「したきりすずめ」でしか聞いたことないぞ、そんなアイテム。

木工の技術を活かした、スタイリッシュなキャットハウスも開発中

そして、最後に紹介してくれたのが木製のキャットハウス。

石原前橋(桐生市から見て西側にある市)は木工が有名なんですね。だから、木製のものも作りたくて。
それで、地元でギターを作っている企業にオーダーして作りました。それがこのかまくらのような形のもの。

オレンジや赤のボーダー模様が美しい! これは間に何層も板を重ねるという、気が遠くなるような作業の末の仕上がりです。表面のニス加工は、舐めても安全なものを用いるとのこと

石原木魚のようなつるっとした形のタイプは、今、試行錯誤して作ってもらっている段階です。どうも、3D加工ができる機械がないと生産が難しいらしくて。

猫さんたちに一番人気だったこのタイプ。スタイリッシュなデザインなので、オブジェとしても飾りたくなる!

── 布製、紙製、木製ときて、今後考えているキャットハウスはあるのでしょうか?

石原群馬には鉄鋼関係や車の部品を作っている会社もあります。今後は、それらの工場で出るアルミの端材を使ってキャットハウスができないか検討中ですね。

── 本当に何でも揃うんですね…! アルミのキャットハウス…どんなものになるのか楽しみです。

猫の発する危険サインを見逃さない

猫にとって最高のアイテムばかりを紹介してきて忘れかけていましたが、本業はソフトウェアの開発である石原さん。ITと猫のアイテムをコラボレーションした製品などを作る予定はあるのでしょうか。

石原最初はキャットハウスの種類を展開していけたらいいなと思っていたのですが、そのうち猫の健康管理についても考えるようになりました。
調べてみると、猫は腎臓病や糖尿病が多いんですよね。病気の症状として、水を飲む回数が増えたり、トイレの回数が増えたり、またはトイレに行っているのに痛みで排泄できていない、などが起こります。

── それはつらいですね…

石原だから、水飲み器やトイレにセンサーを設置し、水を飲む回数やトイレの回数をチェックできるアプリを開発しようとしているところです。そうやって早めに病気の兆候に気づけば、すぐに病院に連れて行けるので、より早い処置が期待できます。

 
一昔前まで猫は10年も生きれば大往生でしたが、近年はフードの栄養価がアップ、完全室内飼いが推奨されるなどして、猫の平均寿命は15.04歳にまで延びています。(2016年日本ペットフード協会調べ)

家族の一員が長生きできるようになったのは喜ばしいことですが、元気でいてもらうためには病気の早期発見が重要。ぜひ、ITの技術を生かして病気早期発見アプリの開発を目指してもらいたいです。

©石原則和

「このキャットハウス最高ニャン」

猫には安心を、そして地元には産業を

今回、石原さんにお話をうかがってみると、猫ちゃんへの愛情と同じくらい、どこまでも安心・安全な製品で群馬県を盛り上げていこうという思いが伝わってきました。

猫ちゃんが安心して使える上、人間の目にもオシャレに映るMITORELのキャットハウス。猫ちゃんの満足そうなお顔を拝むためにも、猫好きさんは石原さんの猫事業を応援してみませんか?

取材・編集/姫野ケイ+プレスラボ
トップ画像提供/石原則和