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岩美町で見つけた「食育」のヒント

今回のまち冒険で私は山チームとして岩美町の魅力を発見しに行きました。

薪割りの体験やイノシシ肉や鹿肉を始めて食べさせていただき、また地元の方々とお話をたくさんする機会がありました。

「食育」に興味を持ったきっかけ

私は大学で栄養学について学んでいます。

なぜ今「食育」についてメデイアでも取り上げられているのかという興味と、自分自身が管理栄養士の卵として理解・解決に向け学びたい気持ちとがありました。

そもそも食育とは,「食」に関する知識と「食」を選択する能力とを培い,私たち自らが健康的な食生活を実践する力を育んでいくことですが、それは子供達だけでなく大人の私たちにも必要な力ではないかと感じました。

岩美町でのフィールドワークを通して今後自分が取り入れたいです。

割れるからこそ良いもの

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山本房江さんは岩井窯で陶芸家のご主人を支える奥様です。

房江さんは普段の食事で2歳の自分の息子にも生まれた時から大人と同じ器にご飯をよそい、茶碗にはお子さんの名前を入れているそうです。

よく幼い子供はプラスチック容器などの丈夫で落としても割れにくい器を使うことが一般的ですが、

「本物の食器を使う事で、重さ・割れる事(落としたら割れるから大切にしようと思う心)を普段の食事の中で身につけさせることが大切だ」

ということをおっしゃっていました。
また近年、保育園でも陶器の食器を取り入れている施設が多い理由として、たとえ食器を丁寧に扱わず、怪我してしまったとしても子供に落としたら割れる・壊れるという事を経験させる事でものを大切に扱う事を幼少期のうちから学ばせ、次回からは怪我しないように気をつけて触ろうという気持ちにさせると聞いたことがあります。

 子供だからといって「出来ないだろう」と決めつけず、見守る勇気が必要なのだと感じました。また、房江さんは自身の経験を生かし岩美町には5つの窯があるので小学校の給食の食器をすべて陶器に変更しようとする活動をしたことがあるのだと教えてくれました。

このように日本の伝統文化である地域の特性を生かした食器が全国の保育園や小学校などで使われる事があったら素敵な事ではないかと思いました。

いのちをいただくということ

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どんづまりハウスを復活させた山田エリカさんは自分で畑に野菜を育て米を育て、イノシシや鹿まで調理します。

今回私は生まれて始めてイノシシ肉と鹿肉を食べさせていただきましたが臭みがなく噛むほどに美味しさが口中に広がりました。

最初は食べることに抵抗がありましたが肉の状態になっていたのでさほど気にすることはありませんでした。

しかし最終日の朝もう一度エリカさんに会いに行くと檻に入れられた中型のイノシシがいました。

目や口元には必死に逃げようと檻にぶつかった時にできた傷口があり血も出でいました。

私は不意に目を背けてしまいました。昨日のイノシシを何気なく食べたのに、やはりまだ生きている状態であると正直かわいそうだなと感じました。私は普段スーパーで並べられている状態の肉を見て「かわいそう」と思ったことはありません。

しかし同時にそれは感覚がマヒしていたことに気づきました。

トドメを刺す勇気

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エリカさんも最初にイノシシの息の根を止める時、動物たちの目を見るとなかなかできなかったとおっしゃっていました。

しかし、私たち人間は食べなければ生きていけないので他の動物や植物の「いのち」を「いただく」ことで生きています。

誰しも自分は最後のとどめを刺したくはないが、肉を食べたい。その気持ちが私たち、私自身にあり「いのち」に対するマヒした気持ちを生んでいるのではないかと感じました。

そのことがきっかけで、以前よりも食事の前の「いただきます」や「ごちそうさまでした」を言葉だけではなくなりました。

実際に屠殺の現場を見せることが「食育」につながるとは言えませんが、そうやって私たちが生きているのだということを理解することは大切なことではないかと考えました。 

これから私がしたいこと

私は現在、大学生を対象とした家庭料理教室をやっております。

始めたきっかけは「料理ができるということは生きる術を知ること」という私が10年以上お世話になり尊敬する料理の先生言葉と純粋に料理が楽しいと思ってもらいたいという気持ちから始めました。

今回の岩美町での経験を生かし、生徒さんにこの話、また岩美ではそうゆう事が経験できるといる事・地元の方々と料理を一緒に作り、実際に体験してもらうツアーをしたいと思っております。

私たち学生が親になった時に自分の子供に自宅で「食育」ができるようにする事こそが本当の意味での健康的な生活を送るために、食に関するあらゆる知識を育むことにつながるのだと私は考えます。

村井 ひかる

村井 ひかる

東京家政大学現代生活学部4年

コロッケと明太子をこよなく愛してます