さんべ写真

米も水もみそも!島根の“さんべの全部”が東京にやってきた!

「農」と「暮らし」をテーマに、都会と地元さんべ(三瓶)をつなぐ活動をしている、株式会社necco代表 和田裕子さん。
以前、まち冒険にご登場いただき、公務員から起業に至った思いや今後の目標などを語っていただきました。

そんな和田さんの姿が、地元・島根県から遠く離れた東京の地に出現!その目的とは?再び和田さんを直撃しました!

何ができる!? おいしいものをいっぱい持って、さんべから上京!

自然豊かな大田市・さんべ(三瓶)の魅力を、「食」を通じて広めている和田さん。
2016年に「さんべ農のある暮らし協議会」を立ち上げ、普段の生活では、子どもたちがなかなか注目することのない「調味料」にスポットを当てた「さしすせそ」づくり体験ツアーを企画しました。
2016年は「みそ」をテーマに、都会で暮らす親子をさんべに招き、みそづくりに必要な 「米」「大豆」「塩」をつくるところから体験。
和田さんが東京にやってきたのは、その体験ツアーのPRのため、「みそ」をテーマにしたワークショップの開催のためでした!

「みそづくり体験では3度もさんべに足を運んでもらったので、今回は私たちの方からやってきました!さんべのすべてを持ってきましたよ」と和田さん。
このようなワークショップを東京で開くのは初めてですが、ミニマルシェや食にまつわるイベントへの出展・参加など、東京でも精力的に活動をされているそうです。

ワークショップ会場となった東京都文京区・我楽田工房では、かわいい手書きの看板がお出迎え。

ワークショップ会場となった東京都文京区・我楽田工房では、かわいい手書きの看板がお出迎え。

今回、参加者のみなさんに体験してもらうのは、おだんごのような「飛脚玉」づくり。みそ玉とも言われる昔の携帯食で、お湯を注げばどこでも温かいおみそ汁が味わえるというものです。

今回使用する材料は、みそをはじめとして、具材や出汁粉もさんべの幸が中心。例えば「万次郎かぼちゃ」のパウダーは、平均年齢70歳を超える農家のおばあちゃんたちが、かぼちゃを育て、収穫するところから、乾燥させてパウダー状にするまでワンストップで手がけたものだそう。

「さんべのおじいちゃん・おばあちゃんたちは、みなさん本当にびっくりするくらいパワフルで。こっちが元気をもらっています」と、和田さん。

具材のごぼうやにんじん、だいこんなどの干し野菜も地元の農家の方がつくったもの。

具材のごぼうやにんじん、だいこんなどの干し野菜も地元の農家の方がつくったもの。

和田さんがまずサンプルの飛脚玉をつくりました!

和田さんがまずサンプルの飛脚玉をつくりました!

まさかそんな…子どもたちの芸術が爆発!?

みそに好きな具材や出汁粉をまぜた後、お皿の上でコロコロと転がして成形しながら、とろろ昆布やかぼちゃパウダーでコーディングすれば完成。
飛脚玉づくりの工程はとっても簡単ですが、アイデア次第で色も形もさまざまなバリエーションが楽しめます。

子どもたちは楽しそうに、思い思いの“MY 飛脚玉”づくりに熱中していました。
そしてその過程で、「これは何?」「これはどんな味?」と食材1つ1つに興味を持ち、その栄養素や作り方まで、楽しく学んでいました。
見守っていたはずの大人たちもついつい夢中に(笑)。

子どもたちに負けじと、ちょっとやりすぎなほど個性豊かな飛脚玉が揃いました。

普段はあまり目にすることのない食材に子どもたちは興味津々。

普段はあまり目にすることのない食材に子どもたちは興味津々。

素材自体がおいしいから、どんな組み合わせでも味は保証つき◎

素材自体がおいしいから、どんな組み合わせでも味は保証つき◎

もはやアート!?飛脚玉の概念を覆す、ユニークなビジュアル!

もはやアート!?飛脚玉の概念を覆す、ユニークなビジュアル!

外に伝えるからこそわかる!
地元の “当たり前”はとびっきりの価値がある。

完成した飛脚玉にお湯を注ぎ、おみそ汁をいただきます。
そしておいしいお米は塩むすびと、最高に贅沢な組み合わせ!塩むすびはほどよい甘みともっちり感でたまらないおいしさです。
お米は減農薬・減化学肥料で、子どもたちが稲刈り体験に訪れた田んぼも、たがめが泳ぐほど自然な環境で人の手で大事に育てられています。
昔ながらの製法でつくられた藻塩も、お米のおいしさを引き立てます。

小さな子どもたちも3つ、4つと平気でペロリ!おみそ汁の具材の干し野菜も、うまみがギュギュギュと凝縮されていて、野菜の味が濃い!「にんじんてこういう味なんだよなぁ」と改めて素材本来の味を知った気がしました。

「さんべには本当においしいものがたくさんあるんです。自然の恵みと人の手で作られているものばかりなので、県外まで出回るほど数がつくれないんですよ。だから、さんべに行ったら買いだめしちゃいます」と参加者のお母さんが教えてくれました。

「私たちにとっては毎日普通に食べているものだから。よその地域の人たちに“おいしい!”と言ってもらうことで“あ、やっぱりみんなにとってもおいしいものなんだ”って自信を持てるんですよね」と和田さん。

“当たり前”になってしまうと見失いがちな地元の魅力を、他の地域の方達と交流することで再認識できるんですね。

究極の塩むすび!15合分がみるみるうちに、子どもたちのおなかの中へ。

究極の塩むすび!15合分がみるみるうちに、子どもたちのおなかの中へ。

「おいしー!」自分でつくった飛脚玉のおみそ汁とおにぎりにご満悦!

「おいしー!」自分でつくった飛脚玉のおみそ汁とおにぎりにご満悦!

3回にわたる「みそづくり」体験は、昨年9月から始まり、今回のワークショップまで約5ヶ月。
その間、子どもたちには変化が見られたのでしょうか?

「ものすごく成長しましたね。最初の頃は“これ、まずーい”なんて平気でいっていた子が、“ごめんなさい”って食事を残して謝るようになったんです。“すごくおいしかったけれど、量が多くて食べ切れませんでした。ごめんなさい”って」。

子どもたちは体験を通して「食」の裏側にある、自然の恵みや人の労働の尊さを実感したようです。
それはとても大きな成果。

また、みそづくり体験でさんべを訪れ、その魅力にハマった!という小学生の女の子は、1年間さんべでの山村留学に行くことを決めたとのこと!他の参加者の方たちも「都会にはないもの・できない経験がさんべにはたくさんあります。他の参加者のみなさんと、さんべへまた出かけようかと話しています」と、さんべは特別な場所となっているようです。

「1,000人に1回づつ来てもらうより、100人に3回、4回と来てもらいたい。」
そんな和田さんの思いは、着実に実っています。今後もアイデアと行動力みなぎる和田さんの活動に注目です!

さんべでの稲刈り体験の様子。圧倒的な大自然に放たれ、子どもたちはおおはしゃぎだったそう。

さんべでの稲刈り体験の様子。圧倒的な大自然に放たれ、子どもたちはおおはしゃぎだったそう。

塩づくり体験の様子。海水を煮立てて塩を抽出する昔ながらの製法。

塩づくり体験の様子。海水を煮立てて塩を抽出する昔ながらの製法。