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宝石のまち甲府市で出会った、地元密着型「丸の内一丁目」の人々

駅を降りると「丸の内一丁目」が広がります。

とはいっても、ここは山梨県。甲府駅です。

東京の丸の内一丁目といえば、駅前から大手町周辺にかけて高級ブティックが立ち並ぶエリア。一方山梨県の丸の内一丁目は東京のそれとはひと味もふた味も違う、人と人との繋がりや伝統を大切にしたまちでした。

乗り換えの間のちょっとした時間しか探検していませんが、そんな短い時間でも出会えた「山梨の丸の内一丁目」の人と人の絆やあたたかさを紹介します。

東京よりも最先端?なジュエリーがならぶまち、甲府

小林美術館写真

山梨でジュエリー?ワインじゃないの?
と思う方も多いことでしょうが、実は山梨は日本一の水晶生産量を誇る県なんです。

その中でも日本一のジュエリー生産地として知られている甲府市には、全国唯一の公立ジュエリー専門学校があるほか、山梨ジュエリーミュージアム(入場無料)やジュエリーショップ、彫金のアトリエなどがあります。

小林花

そのせいか、街を歩いていると高級感のある素敵なお店がたくさん!

レストランやバーなど、お店のちょっとした軒先から漂うハイセンスな空気を味わえるのも一度や二度ではありません。

”贈りもの”を研究するひとのジュエリー

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丸の内は甲府駅の南口を出たところに広がっています。

そこには観光案内所のおばちゃんが「アクセサリーが好きならココ」とオススメしてくれたお店があります。

工房も兼ねたお店の名前は「TO LABO」

昭和世代には懐かしい2色キャンディ「キュービィロップ」を思い出す、色とりどりで甘い砂糖菓子のような宝石が出迎えてくれます。

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「受け取る“誰か”の心に届くジュエリーを日々研究し、作り続けていきたいという想いがこもっているんですよ」
と、店内に並ぶ宝石と同じふんわりした空気をまとったTO LABO代表の大寄さんは語ってくれました。

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LABO、つまり「研究所」というお店の名前の通りリングをシャーレに入れていたり、ビーカーやフラスコを使ってディスプレイしていたりします。

まるで理科室で宝石を作って遊んでいるかのような、眺めているだけで楽しい店内でした。

100年先も美しいと言われるジュエリーを目指して

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TO LABOを出て2軒右側にあるのが(この近さがいいですよね!)、1DKというお店。

TO LABOで開催されていたワークショップに来ていた方たちにオススメしてもらったお店です。

ウワサでは「ちょっとオトナな感じの場所」とのこと…。話に聞いたとおり店内は濃い色の木材で統一された落ち着きのある内装に、間接照明がいい味を出しています。

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「以前はパリコレにも出展したんだけど…また折を見て進出したいですね」

そう語る1DK代表の後藤さんは、東京ヒカリエで開催されている企画デザイン展「d47」の2013年の山梨県代表にも選出されたこともある実力者。TO LABOとは違ったピリッとスパイスの効いたオトナなデザインが、店内各所にちりばめられていました。

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店内の一角にあるのは
「1世紀先も感動されるジュエリー」
をコンセプトに掲げたGLORY DESIGNのフルオーダーリングたち。

100年先といえば、孫や曾孫から「おばあちゃんのリング、すっごく素敵!私にも使わせて!」と言われるくらいの、ちょっと近い未来でしょうか。

欲しい…

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実は先ほどおじゃましたTO LABOの大寄さん(左)と1DKの後藤さん(写真右)は、5年ほど前に二人のブランドを立ち上げてた仲なんだそうです。

甲府駅を降りたら南口から、この2つのお店をぜひ訪れてみてください。

甲府だけじゃないよ、でも甲府がいいよ

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次に足を運んだのは、TO LABOで開催されていたワークショップの手伝いに来ていた甲府市の職員さんにすすめてもらったのがセレクトショップ。

TO LABOを出て左に3軒「ilk」という名前のお店です。

無精ヒゲと丸めがねがオシャレなお兄さんがいるお店にあったのは、シンプルでキレイなラインの洋服と、ちょっとエッジの効いた小物たち。

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甲府の他にオススメの場所ありますか?
と聞いてみたら小淵沢(甲府駅から電車で40分ほど)にあるキースへリング美術館やウィスキー工場をオススメしてもらいました。

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お兄さんによると、このお店が連なる道は「オリオン・イースト通り」といい、かつてはシャッターが閉まった店が多く、オシャレなお店が集まってきたのはこの数年間のことなのだそうです。

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「甲府にもっとオシャレなお店が増えたら、若者がもっと集まるのにね」とお兄さん。小淵沢をオススメしつつも、実は甲府が大好きだってこと、ちゃんと伝わってますよ。

そして、そのお兄さんが「すごくカッコいいんですよ」と全身全霊で勧めてくれた、また2軒お隣のお店に向かいます。

お客さんとふれあう場を

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お店の名前はJewels & Thingsなのに、店先にはコーヒーの看板がある不思議なお店。中に入ると、心地よい音楽が流れています。営業時間はopen〜late。個性的な表示に、期待が高まります。

「ここにあるCDは全部試聴できますよ」

そう話しかけてくれたのは、ちょいワル系な沼崎さん。ボク以外なら何でも写真を撮って良いよ、と言ってくださるので、ワクワクしながら店内をまわることに。

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もともとはアクセサリーの製作側にいた沼崎さん、セレクトショップ等に卸しつつも、お客さんの反応を直接見てみたいと思い立って作ったお店だそうです。

自転車の空気入れ部分につけるアクセサリー。なるほど、オシャレな人はディテールにこだわると言うけれど、これがそのディテールですね!そして、空気入れの部分にイギリス式とフランス式の違いがあること、初めて知りました。

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「タレントさんがブログにウチのアクセサリーを載せてくれたんだけど、それがもう品薄で…ここでしか売ってないんですよ」

それもそのはず、小さなパールが並ぶジュエリーは、安価な淡水パールではなく、アコヤ本真珠を使用しているため、量産ができないのです。お店に訪れた人だけが手に出来るという、ちょっとプレミアムな仕組み。

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コーヒーも各種お酒も飲めるという、ゆったりしたときが流れるこのお店で、もっとのんびりしたかったけれど、そろそろ電車の時間…というわけで、小走りで駅へ向かいます。

素敵なお店を紹介してもらいながら歩いたはずなのに、いつの間にか、伝統のモノや技術を新しいカタチで発信したい、街を盛り上げたい、若者を集めたい、人とふれあいたい。そんな、甲府丸の内一丁目もといオリオン・イースト通りの皆さんのアツい想いに触れる旅となりました。

次に訪れるときには、また素敵なお店が増えているかも…そんな期待に胸を膨らませられる場所。また遊びに行かなくちゃ!

小林 杏奈

小林 杏奈

ライター・晴れ女

長野生まれ、東京育ち。ヨーロッパでの生活を終えて日本に帰国後、日本中を旅をして人と出会えるライター職があると聞き、bono.Incに転職。美味しい食事とお酒があればどこへでも飛んでいくフットワークと強靭な胃袋がチャームポイント。
小林 杏奈

小林 杏奈

ライター・晴れ女

長野生まれ、東京育ち。ヨーロッパでの生活を終えて日本に帰国後、日本中を旅をして人と出会えるライター職があると聞き、bono.Incに転職。美味しい食事とお酒があればどこへでも飛んでいくフットワークと強靭な胃袋がチャームポイント。