林業体験するまち冒険メンバー

「もったいない林業」で木材が生き返る!

林業体験するまち冒険メンバー

長野県 伊那(いな)市には、アカマツの森があります。
今回はこの森が舞台です。

みなさんは「林業」と聞いてどんなことをイメージするでしょうか。
なんとなく遠くにある存在であり、マイナスなイメージを抱いてないですか?
しかし、みなさんの身近には勉強机やフローリング、本棚など、少なくとも3つ以上の木工製品があるはずです。

このように、林業は私たちの生活に身近でありながら遠い存在であると思います。
しかし、何事も百聞は一見に如かず、ということで、



林業体験させて頂きました!


チェーンソーと材木

まずは、木工製品の材料となる木材集めから。
有志で集まる木こりが切り倒した木を輪切りにし、大学生が軽トラックの荷台に積みます。これがなかなかの重労働…。

木こり指導

こちらが今回お世話になった中村さんです。

中村さん、木って一日にどのくらい切り倒すのですか?

「大体10本くらいかな。切り倒したら軽トラで運ばないといけないから、有志が集まる人数的にそのくらいが限界ですね。」

機械を使おうとは考えないのですか?

「人間の手でできることはなるべく機械を使わずにやりたいと思っています。必要ないからね。」

そもそも、人間がわざわざ山の木を間引く必要ってあるのですか?

「もちろんあります。

木は人間が手入れしてやらないと腐って倒木する危険性があります。
又、適切に間伐してきちんと陽の光が当たると、木は太り土壌が豊かになります。
そのため、植物や生き物も増えます
。」

木を見上げる

なるほど、間伐すると山が元気になるのですね!
確かに木をよく観察してみると、根元から上にいくにつれて細くなっていますし、
木が密集しているため光合成をしにくいのか、葉も上の方にしか生えていないですね。

ところで、先ほど間伐し、輪切りになった木はどうなるのですか?

「薪になったり、こうあ木工舎で製品化されたりします!ぜひ工場見学に来てください!」

ということで、



こうあ木工舎におじゃましました!


早速、切った木を製材します。

機械で木を加工します

こうあ木工舎では、基本的な製材以外は鉋(かんな)などを使い、すべて手作業で行います。
そのため、常に数十種類の鉋を使い分けながら多種多様な製品を作っています。
さて、ここで突然ですが、問題です!写真の赤丸は何に使う鉋でしょうか?

なんのかんなでしょう?

…正解は、「イスの座面のくぼみを削る専用の鉋」でした。(分かるわけない)
このように、○○専門の鉋を駆使することで完全オーダーメイドの製品が生まれます。

でも、中村さん。
完全オーダーメイドで作るより、シンプルな木工製品を大量生産したほうが、世の中に木の製品を広められるし、そのために間伐も出来て、良いじゃないですか?

中村さん「完全オーダーメイド制にこだわっているのは、顔が見える仕事を一番大切にしているからなんです。顔が見える仕事の利点は2つあります。

1つ目は、お客様に直接森の状態についてお話しできるという点。
2つ目は、愛情のこもった製品をお客様にお届けできるという点。

例えば、家具の注文を受けてお客様とお話しをするとします。その際に、森林の状態や間伐の話をします。そうすることで、森林の事を少しでも知ってくれる人が増え、木を大切にしようと意識してくれる人が増えます。このように、消費者意識を変えることで初めて木は循環していくと考えています。

又、一番注文が来るのは、新築に合わせた家具設置に関する案件なのですが、自分が材料の調達から完成までに携わるため、家具だけでなくお客様の人生も作っているのだ、という気持ちになり、とてもやりがいがあります。

だから、こうあ木工舎では完全オーダーメイドにこだわることで、地道に木材活動を続けていくスタンスでいるのです。」

手作り家具

なるほど。
しかし、消費者意識を変えるまでには相当長い年月が必要なのでは?

中村さん「そうですね。確かに森林整備にはまだまだ人手が足りていないというのが現実です。しかし、22年続く“木こりの育成塾”では、森林整備の傍ら木の語り手として今まで600人もの木こりを輩出しており、その中から実際森林整備に関わってくれている人も多くいます。

時間はかかるけれど、細く長く続けていく点において、大手家具メーカーより持続性が高いと思っていますし、状況が変わることが結果としてある以上、活動を続けていきたいと思っています。」



長野県伊那市でなにができるか


今回体験した林業をもとに、長野県伊那市で見つけた魅力や課題から自分に何ができるかを考えます。

ところで、
中村さんが木材活動において一番大切にしているは、なんだったっけ?
それは、「顔が見える仕事を通して、愛情がこもった木工製品を生み出しながら森林を整備すること」でした。

でも、そもそも森林を整備する木こりが足りていない…。

じゃあ木こりを増やせばいいじゃない!

でも、木こりを増やすためには、どうしたらいいのだろう?
大人向けに木こりの求人誌を作る?でも、作り終わったらそこで活動が終わってしまいそう。

細く長く楽しく活動して、木こりを増やすにはどうしたら良いのだろう?

ということで考えました!


木の家具についてのお話

全国の子どもたち大集合!KEES(キーズ)を使って楽しく遊ぼう!


みなさんの小学生の頃の夢は何ですか?
私の小学生だったころの夢は、デザイナーでした。理由は、母がデザイナーだったからです。大きくなってその夢は変わりましたが、絵を書いたりモノを作ったりすることは大好きです。
このように、小さいころの目標は、大きくなってからも何かしら影響していると思います。
KEESを使って遊ぶことは、楽しいことはもちろん、潜在的に木こりを育成することにつながると考えます。

そこで、私が思いついたのはKEESを使って遊ぼう企画です!
具体的には、以下のようなイベント作成ができたらなと思います。

日時:土日を使って月2回程度
場所:東京都内の児童館、イベントスペース
料金:親子で700円から1000円
対象:小学6年生まで
活動報告:KEESプロジェクトのFacebookなど

子どもとKEES

そもそもKEESって何?
KEESとは、こうあ木工舎が販売している組立ブロックです。
長方形のつみきには穴が開いており、そこに棒を通してさまざまな形を作ることができます。木のぬくもりに触れながら、モノを作る体験ができます。

KEESは、先ほど間伐したような、細かったり形の悪かったりする木を積極的に使います。形の小さなKEESだからこそ、有限ある木という資源を無駄にせずに使うことができるのです

詳細はこちら


さいごに


身近でありながらなんとなく遠い存在であった林業。
実際に体験してみて、その苦労や課題が分かった一方、有限ある資源を活用することで、自然と人間を循環させることってできるのだなと感じました。
何百年も生き続ける木にとって、瞬きの一瞬でしかない私たちの活動ですが、もったいないの心を忘れず、今自分にできることをしていきたいと思いました。

湯浅 真優子

湯浅 真優子

ボノ ライターインターン

社会学を専攻する大学2年生。 マイペースな雰囲気と見た目。 好奇心旺盛な生粋の女子校育ち。 「対人(たいひと)」をテーマに活動する予定です!
湯浅 真優子

湯浅 真優子

ボノ ライターインターン

社会学を専攻する大学2年生。 マイペースな雰囲気と見た目。 好奇心旺盛な生粋の女子校育ち。 「対人(たいひと)」をテーマに活動する予定です!