塚田くん写真テーブル

「まずは始めてみる」と、見えてくる新しいカタチ

見た目は普通。とにかく普通。

前回に引き続き、塚田がお送りします。今回は、「nanoda」です。

塚田くん写真山田さん

「nanoda」についてはあまり私は良く知らなかったので、事前にここが、いかにすごい場所なのかというお話を聞きました。それを聞いていたので、正直すぐに場所がわかると思っていました。が、実際行ってみると、案内してもらわないと見過ごしてしまうようなところでした。

特徴的な看板が出ているわけでもなく、人が集まってざわざわしているわけでもありません。普通の場所です。ちょっとした看板はありましたが。

内装の方もコワーキングスペースやギャラリーのように特別整っているわけでもありません。

部屋の真ん中に大きなテーブルがどんってあって、周りを様々な種類の椅子が取り囲んでいます。

あとは奥にカウンターがあって、壁沿いに地元紙の切り抜きやフライヤーが置いてあるだけです。

特に無造作を装ったおしゃれというわけでもありません。

ではなぜここがそんなにも「すごい場所」なのか。それは「nanoda」という空間そのものよりも設立に至った経緯と、その結果を含む「nanoda」というものを取り巻くストーリーにありました。

とんでもパッション

塚田くん写真テーブル

「nanoda」設立と当時の商店街を知る方にお話をきいたところ、この方達がまたすごい方達だったのです。お話をしてくださった方はみんな自分の職について誇りを持っている方ばかりでした。

まずこの「nanoda」というところは、最初に人が集まって、「こういった目的があってこんな場が必要であるからつくろう!」と思ってできたわけでは無かったのです。

きっかけは山田さんと石井さんという方がとある勉強会の企画で「とりあえず一軒借りてみる!」ということを言ったからなんだそうです。

先ほどの「えんぱーく」と比べると設立の理由が逆転しています。

「えんぱーく」が「図書館併設の公共施設を作りましょう!」という目的からはじまっているのに対して、「nanaoda」は「とりあえず場所を用意してみましょう!」からはじまっているんです。

しかし、今でこそ、ここで簡単に「借りてみる!」と書いていますが、借りるのはとても大変なことだったそうです。

下の階の店舗が空いていたとしても、上には住人がいます。そして家の中で通っている水道は一つ。借りるには住人との交渉が必要になります。

でもいざ交渉をはじめてみると、上の階に自分たちが住んでいるのだから「空き家」ではない!ということになって借りられなかった、なんてことが何度もあったそうです。

そんな中、最初に店舗を貸してくれたのが今のnanodaの大家である鈴木さんでした。

為せば成る。その為にまず動く。

塚田くん写真夜

「nanoda」は「まず借りてみる」というところからスタートし、シャッターを開けておくことから始めました。やがて人が集まるようになり、さまざまな企画を行えるまでになりました。

そうしてどんどん外の人を取り入れていく循環ポンプのようになりながら、人を巻き込みつなげていきました。

そんな「nanoda」には3つのテーマがあると、コアメンバーの一人である吉田さんは言っていました。

それは
「頼まれてないことをやる」
「明確な目標を決めない」
「まずは始めてみる」

ということ。
c.f.アナザー拠点の作り方

これによって、そこの場の求める「本質的なこと」を捕らえやすくなるからなんだそうです。

この一連の流れを、そばで見ていた商店街の加藤さんは、「nanoda」を通して、その空間の持つ「無形の生産性」というものに気づかせてもらったと語っていました。

「無形の生産性」とは、なにも無いからこそできる事や、そこで生まれた縁による新たな人の流れのことです。

塚田くん写真看板

何事も、まずは細かい事を気にせず行動してみること。
動いてみれば、そこから必ず何かは起きるし、繋がって生まれるものがあります。

今回、こうして、まち冒険に参加させていただいた自分も、もともとは、全く別の関係ないような事がきっかけで、参加するまでに至りました。

そこからあれよあれよと言う間に人が繋がって企画に繋がってこんな風にレポートを書いています。

ですので、私は「nanoda」からは「なにかやりたいこと」があったらまずはどんな事でも良いから踏み出してみる事が大切だという事を改めて教わりました。

塚田珠央

塚田珠央

女子美術大学/芸術学部/学年:3

塩尻はお腹をすかして行くところ。