塚田くん写真地形図

えんぱーくに、おじゃまします。

塚田くん写真地形図

まち冒険今回初参加!
それも理由は縁による成り行きだとしか言いようがない塚田です。

私が見てきた「えんぱーく」というところは、最初は人間版の猫の集会場という感じの場所に見えました。その地域にいる人が集まり、付かず離れずの距離感で生活しています。

自分とはあまり接する機会のない世代の人々の普段の生活を「垣間見ること」が自然とできる場所です。

日当りが良く、ちょうどいい机と椅子と、区切られた空間に面白そうな本があります。

下の階にはパン屋さんがあって、焼きたてのこんがりとしたバターの香りが、ふわりとやってきては広がります。

そして、えんぱーくには千代紙を折るお年寄りの方や、宿題をする少年達、本を読む親子連れ、お昼寝をしてるおじさん等、様々な目的の人たちが、居心地の良さを求めてやって来ています。

それぞれ自分たちのスペースを保ちつつ、「えんぱーく」という一つの場所で、思い思いに過ごしています。

その光景はまるで、まるで日当りの良い路地で、なんとなく集まっては自由に過ごす猫の集会のようだとその時の私には思えたのです。

付箋で分類

塚田くん写真付箋

「えんぱーく」という建物はノートのようでもありました。

それぞれの部屋には、そこが何の為の空間なのかが一目でわかるように、ピクトグラムがあります。

これらのピクトは、実際にその空間でどんな動作をするのかという事を、遊び心たっぷりに表していて、ピクトが使われているサインは付箋のような形をしていました。

そして建物自体は、壁柱というその名の通りに壁と柱の役割をしているものに支えられています。

3階の壁柱には、それぞれに番号が付いていて、壁ごとにギャラリーのように貸し出しができるようになっていました。

この二つが組合わさると、この建物は付箋を貼ったノートのページで区切られているようにも思えてきます。

区切られた空間も、完全に隔離された別の空間というわけではなく、向こう側の声が聞こえてきたりするし、横切る日人の姿が目に入ってきたりします。

そんな風に漏れてくる情報は、ノートの裏写りやメモ書きのようです。

「えんぱーく」は図書館でありながらも、公共施設部分はノートのようなデザインであるという印象を抱きました。

目的意識を持ってつくられたゆるさ

塚田くん写真付箋

ぐるりとえんぱーくを見てまわった後に、司書の方や館長の方、また、貸しオフィスを利用している地域活性化団体の責任者の方のお話をお聞きしました。

「えんぱーく」は本の陳列や、図書館自体の企画への力の入れ方も一般的な公共図書館とは違うところがあり、司書の方や職員の方からの声をもとに会議を行うなどをして決めています。

壁柱を利用して行われるさりげない企画等も職員の方が工夫して行っているそうですす。

また「えんぱーく」を利用してる地域活性団体の方も、いかにこの場をうまく利用してイベント空間を作っていくか日々考えて実行しています。

はじめに書いたとおり、私は最初この「えんぱーく」は猫の集会場のようだと思っていまいした。

居心地のいい立地とデザインの建物がたまたまあり、そこにそれを求めた人が集まっている場所です。

しかし、実質この場所の居心地の良さは、こういったその場を作り上げていく人たちの積極的な姿勢と努力をもとに保たれていました。

建物ばかり良いデザインだとしても、そこを利用する人が動いて、どんどん新陳代謝のように新しい事を試みなくては、ここまで人を呼び込み続けることは来ません。

居心地の良い空間は、ゆっくりと過ごせることだけでなく、面白さを求めて動くことができることが揃ってなければ成立しないということを改めて感じられました。

一見すると、気軽に使えそうなゆるく見える空間も、利用者の方に心からそう感じて貰えるよう、強い目的意識を持った人によって静かに、そして緻密に練られた計画によって構成されているように見えました。

塚田珠央

塚田珠央

女子美術大学/芸術学部/学年:3

塩尻はお腹をすかして行くところ。